垣谷美雨さんの小説は以前から好きだったのですが、今回読んだ本で「親が子に結婚を急かす理由」がなんとなく分かりました。
ネタバレがありますので、この本をこれから読みたい方はここでブラウザバックをお願い致します。
親の立場から見た娘の結婚
このお話、親の立場から見た娘の結婚のお話でした。
28歳になる娘が彼氏もおらず、大企業でもない会社の社員をしている。
ややブラック企業のような会社の。
母親の今年の年賀状には、親友の娘の結婚のことがチラッと書いてあり、羨ましい、先を越された、等気持ちが焦っていく。
筆者の親も思ったのでしょうか・・。
嫁に出したら自分らの老後が楽になる
友達の娘が先に結婚したもんだから、うちは?と突然焦りだす。
勝手に娘の将来を悲観してきて、親は結婚を急かすようです。
- 老後にひとりで食っていくお金はあるのか、稼げるのか
- 孤独で可哀そうじゃないか
上記のような考えには優しさを感じますが、裏を返せば自分たちの老後の蓄えを娘には渡せない、に繋がるんですよ。
自分たちが安心して老後を過ごしたいから。
このお話の中の夫婦も娘の将来に不安を感じて嫁に出そうと男っ気のない娘に急に結婚を急かします。
親婚活に行く母親
これはお話の中だからでしょうが、娘が結婚にノリ気になり、親が親婚活に行くようになります。
最近はよくある風景なのでしょうか。
親婚活の手順
- 親が自分の子供の婚活をする、自分の子供の営業をしてくる
- 親と子供の好みにあった相手を見つけてくる
- 両家でご対面。良ければお付き合い、からの結婚
- 両家でご対面後、お断りが来ることもある(逆もあり)
最初の親婚活でお話しの中の母親は嫌な思いを結構してきます。
身上書だけでは分からないことも沢山あると思うんですが、学歴、収入、顔面偏差値など条件で婚活って進んで行くんですよね。
親と同居ありなし、転勤ありなし、等・・
一生を共にする相手をまずは身上書で判断って恐ろしくないですかね?
結果、このお話のお母さんは8回通って娘にぴったり合う人を見つけてきました。
その後はお話なのでハッピーエンドです。
クセあり物件
物語では婿側の色んなクセのある人が出てきます。
婿の親にもクセのある人しか出てきません。
40代の息子のために親が婚活相手を見つけてくるって、どんだけ過保護なの?と思ってしまいました。
このお話が平成30年頃の話なのでそのころはマッチングアプリがまだ出てきてない時代なので、しょうがないのかもしれませんが、、親に頼むなよ、男ども・・。と思ってしまいましたね。
または親が子供の許可を得てるのかどうなのか。
40過ぎの息子に結婚してほしい理由
息子には結婚を急かすことはあまりないかと思うのですが、40過ぎてから急かす場合はもしかしたら自分らの介護をしてほしいのか?とも思います。
お話の中では、若い嫁を貰って孫を作ってもらいたいって人も。
若い方がそりゃ子供を産みやすいけど、、だったらもっと早くに息子を急かせばいいのにって。
なんと図々しい。
散々遊びまくって、ジジィになったら若い子と結婚したがる男たち。
日本ってこういう人が本当に多く感じます。
結婚は生きるための手段
結婚は生きるための手段、と言うお母さん恵美さんも出てきます。
19歳で娘を産み、苦労に苦労を重ね水商売で働き生きてきて、45歳の頃78歳の資産家の穏やかで優しいジジィと結婚した恵美さん。
その後は専業主婦。
娘はバカなのでほっといたらバカなクズ男とまた結婚してしまう(再婚だし)。それを避けるためにまともな人を探しに婚活をする母親恵美さん。
この母親恵美さんはお金にがめついイメージがありましたが、娘が変な男と結婚しないために親婚活をして、まともな結婚相手を見つけようと頑張っていました。
こういう理由ならば、親婚活もおかしなことではないのかな。
主人公のお母さんは恵美さんに「苦労知らず」と言われた時、夫が夫婦共働きなのに焼きうどんとオムライスしか作れない、という不満を恵美に心の中で呟いていましたが、給料を毎月家に入れてくれるし暴力を振らないし、贅沢言うなよ!!ってイラっとしました。
世の中、料理が作れない男は多いです。うちの父もですし。
親に結婚を急かされたくなければ
自分の将来・老後のためのお金をちゃんとコツコツ20代のうちから貯めておいて(投資もしておく)、「お金の面では安心してくださいよ」と言えるようになれば、別に結婚を急かされないのかなとこの本読んで知りました。